📅  2022-07-24

ウクライナ侵攻から5ヶ月

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諸問題の結束点


 ロシアのウクライナ侵攻が始まって、早くも5ヶ月。当初は連日のように続いていた悲惨な状況の報道も、最近は海外メディアにおいても少なめになってきています。とはいえ事態は膠着状態のままのようで、攻撃も繰り返されているようですね。黒海からのウクライナの小麦の輸出について、トルコと国連が仲介役となって合意ができたと思いきや、翌日にはオデッサの港をロシアがミサイル攻撃した、という話が伝わってきました。戦時下は何でもありうることが、改めて強く示されています。

 4月末ごろに電子版が出た、岩波『世界』の臨時増刊『ウクライナ侵略戦争』(2022)を一通り読んでみました。緊急出版的な論集ですが、寄稿者がいずれも誠実に問題を捉え返そうとしているところ、とても好感がもてました(余談ですが、少し前に『撤退論』という別の出版社の別の論集を読んでいて、寄稿者たちが自分の関心領域に無理矢理「撤退」を寄せ付けて書いたような論考ばかりで、なにやら閉口してしまっていたので、余計にそう感じたのかもしれません)。

 今回のウクライナの紛争が、単に軍事衝突の問題だけでなく、食糧危機やエネルギー問題(原発をめぐる問題など)、経済への影響、地政学的なバランス、国際的な枠組の是非(冷戦後に解消されなかったNATOなど)、その他もろもろの、様々な問題のひとつの結束点になっていることが、改めて浮かび上がります。紛争が終わっていないだけに、それらの各論的な問題が、これからさらに悪化もしくは拡大・拡散していく可能性もあり、なんだか暗澹たる気分になります。救いがあるとすれば、それは誰もこの戦争の終結をあきらめていないこと、なのでしょう。その先にもまた、どんな世界が開けてくるのかはわかりませんが……。

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