コンピュータ系の技術書を眺めるのが好きで、ろくに使わないツールの解説書なんかでも、ついつい購入してしまったりします。たとえばTouchDesignerは、個人的にノードベースがピンとこないので(苦笑)、SDDの肥やしみたいになっているのですが、それでもバイブル本とか持っていて、ときおり眺めています。眺めること自体が結構刺激をもたらすのですよね。
もちろん活用する本もありますが、本筋と違うところで盛り上がったりとかもザラです(笑)。たとえば『python機械学習プログラミング』の付録に、matplotlibでアニメーションするという話が出ていて、大いに参考になったりしました。機械学習本は、理論ものよりも、実際に分類とか判別とかをする実践本のほうが、個人的には役立つように思います。そんなわけで、個人的には、もう古くなっていますが(2018)『pythonによるAI・機械学習・深層学習アプリのつくり方』とか好きだったりします。
技術本は基本的に、すぐに古くなってしまったりもし、書評などには向かないと思われていますが、やはりある程度きっちりした書評があってしかるべきかもしれません。たとえばツールの入門系の本などは、理論系か実践系かのほかに、読者側にコードを書かせるように促しているか、あるいは単にサンプルコードを眺めさせるだけでよしとするか、といった2種類を大別できるように思います。
グラフィック系だと、たとえばopenFrameworkの代表的な入門本『Beyond Interaction』は前者のように思われますし(本の中でコードを変更・追加する場合でも、差分だけでなく、全体を再録しているのがいいですよね)、オライリーの『初めてのThree.js』などは、後者に属する感じです(見栄え観点からでしょうか、最初の章で本筋とは関係ないコントロール用のGUIを導入してしまっていて、これが後になるとこれが結構煩雑な印象で、写経なんかしたくない気分にさせます)。
まあ、学ぶ側からすれば、結局はどちらでもいいのかもしれませんが、類書が多々出ているような分野では、せめてそうした指向性のような部分に言及してくれる書評があると便利かな、なんて思いますね。