久々に本の雑誌
すでに先月刊行のやつですけれど、久々に『本の雑誌』を見てみました。特集が索引についてだという話だったので。個人的に、いくつか人文系の翻訳書とか出しましたが、索引を作るという話はなかなか出てきませんでした。これがいつも気になっていました。
個人的には、もちろん索引はあったほうがよいと思うのですが、採算を度外視してもよいような、がちがちの学術書でもないと、索引を、という話にはなかなかならないのかもしれません。本来ならば、著名な方による解説以上に、とまでは言いませんが、索引だってそれなりに重要だろうに、と思うのですけどね。個人的に担当してもらった編集者さんの多くは、索引については口が重いというか、あまり前向きではない人が多かったように思います。訳者に余計な労力をかけたくない(「その分、訳文のブラッシュアップを!」)と思っているのかもしれません。あるいは、紙の原価の問題などもあり、余計なことでページ数を増やしたくないのかもしれません。定価が上がってしまい、結局は売れない、という負のスパイラルをいっそう加速してしまう……なんて心配をしているのかも。それはそれでわかりますけどね。
でもまあ、今や電子本の時代です。そうなると、単なる項目の一覧表にはとどまらない、新しい索引のあり方も必要になってきそうな気がします。該当箇所にリンクで飛べるだけでは、あまりに安直すぎるでしょうね。どういうかたちが理想的なのか、まだあまり見えてきませんが、考察を深めていく必要は感じられます。