クルーゾーの白黒映画
wowowオンデマンドで、フランスのサスペンスの巨匠、アンリ=ジョルジュ・クルーゾーの白黒映画を立て続けに観ました。実はいずれも学生時代に一度観たことがあるものばかりでしたが、すっかり忘れていました(苦笑)。作品は、『密告』(43年)、『犯罪河岸』(47年)、『悪魔のような女』(55年)。ほかに、『恐怖の報酬』もあったのですが、これはサム・ペキンパーのリメイク版リマスターの放映時に、新旧比較ということで観ているので、今回は後回し。
どれもはらはら、どきどき。サスペンスとして見応えのある作品ばかりです。ちょっとした不和やうがたいが、あっという間に膨らんでいく様、あるいは単純な事件が、取り巻く人々の思惑で複雑化していく様、二重三重に仕組まれた犯罪などなど。どれもプロットの妙味がいいですね。
映画的な記憶というのは、案外定着していないものだなあ、と最近とみに思うのですが、でも旧作をこうしてある意味「新鮮に」見直すことができるという点では、それも悪くないのかも、としみじみと思う今日このごろです(笑)。